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【2026年9月】不動産投資市場マンスリーレポート INVASE Flash

公開日:2026/9/10
更新日:2026/9/10

01今月のトピック

🌏 地政学リスク:米国・イランとロシア・ウクライナ、緊張継続で高止まり

米国・イランの軍事衝突やロシアのウクライナ侵攻は引き続き継続中で、地政学リスクは高止まりしています。

💴 金融マーケット:日経6.5万円近辺/国債3%突破/スプレッド縮小

日経平均株価は国債利回りの上昇や円安の動きを受けて6万5千円近辺で神経質な展開。10年国債利回りは直近で3%を突破し、9月の日銀利上げを織り込む水準となっています。レジデンシャル系REIT3社の配当利回りは4.2%程度を維持し、イールド・スプレッドは1.2%程度と約10BP低下しました。

🏙 インデックス:価格は頭打ちも賃料上昇が継続、キャップレート改善

都心3区の大型マンション・インデックスではファミリー(75㎡)及びシングル(25㎡)の価格が頭打ちになる一方、賃料上昇は続いており、キャップレートの改善が進んでいます。

02KPI — 主要指標
日経平均(月次終値)
月次終値(万円)。Yahoo Finance より取得。
J-REIT分配金利回り・国債利回り(月次)
REIT:japan-reit.com。国債:財務省。
日経平均(先月末 2026/08/31)
66,312
▲ 1,950円(3.03%)前月比
J-REIT平均分配金利回り(今月月初)
4.16 %
▲ +0.05pt(前月末比)
10年国債利回り(先月末)
2.94 %
▲ +0.14pt(前月比)
イールドスプレッド(REIT-国債)
1.22 %pt
▽ -0.09pt(前月比)
03インデックス — 価格・賃料・利回りの推移(都心3区 主要10棟)
都心3区の主要マンション10棟を選択。ファミリー(75㎡・3LDK)とシングル(25㎡・1K)。 2021年9月=100基準(左軸)、利回りは実数(右軸)。
📊 インデックス(ファミリー 75㎡・3LDK)
17,558
平均推定価格(2026/9)
+79%
2021年9月比
+4.8%
賃料 前年同月比
📊 インデックス(シングル 25㎡・1K)
5,375
平均推定価格(2026/9)
+51%
2021年9月比
+5.2%
賃料 前年同月比
04今後の見通し

米国・イランの軍事衝突やロシアのウクライナ侵攻は引き続き継続中で、地政学リスクは高止まりしています。日経平均株価は日本の財政規律を不安視する国債利回りの上昇や円安の動きを受けて6万5千円近辺で神経質な展開を見せています。10国債利回りは直近で3%を突破し、9月の日銀利上げを織り込むレベルとなっています。金利上昇にもかかわらずレジデンシャル系REIT3社の配当利回りは4.2%程度に踏みとどまっており、イールド・スプレッドは1.2%程度と約10BP低下しました。イールド・スプレッドの縮小は金利上昇よりもインフレによる賃料の上昇が期待されているためだと思われます。実際都内3区の大型マンションにより構成されるインデックスではファミリー(75㎡)及びシングル(25㎡)の価格が頭打ちになる一方、賃料上昇は続いており、キャップレートの改善が進んでいます。不動産の場合、将来の賃料上昇を見越して価格が先行して上がるため、今後は価格を追いかける形で賃料が上昇し、キャップレートが上昇していくと考えられます。

05注目物件
ブリリアマーレ有明
ブリリアマーレ有明
📍 東京都江東区有明1丁目🏗 2008年竣工(築18年)地上33階総戸数1,085戸 ゆりかもめ「有明テニスの森」駅徒歩5分、東京臨海高速鉄道りんかい線「国際展示場」駅徒歩8分

敷地の約6割・約1.2haを占める緑豊かな庭園と、最上階33階の「THE33」(バーラウンジ・屋上テラス・プール・スパ等)という充実した共用施設が特徴です。2008年12月竣工のタワーレジデンスとして、東京ビッグサイト・有明ガーデン周辺における既存タワーのベンチマーク物件の一つといえます。CoAMer理論の観点からは、単に「湾岸ウォーターフロント」「庭園型タワー」という希少性だけでなく、実際の成約賃料、管理状態、共用部の維持水準、周辺新築タワーとの築年差、そして有明・豊洲・晴海エリア全体の価格キャッチアップ余地を冷静に比較することが重要です。特に、2019年7月に竣工した総戸数1,539戸の「シティタワーズ東京ベイ」(有明駅徒歩4分の免震トリプルタワー)など、同じ有明駅圏で大規模な新規供給が先行しているため、既存タワーとしての価格妥当性と管理優位性がより問われる局面に入っています。

駅前性
やや距離あり
(有明テニスの森駅徒歩5分・国際展示場駅徒歩8分)
築年数
築中堅〜築古タワー
(2008年竣工・築18年)
要注視
CoAMerベンチマーク物件
06注目地域 — 東京都江東区・有明エリア
有明は、東京ビッグサイト(東京国際展示場)を中心としたMICE・エンタメ拠点であり、ゆりかもめとりんかい線の2路線が利用できる湾岸ウォーターフロントエリアです。2020年完成の「有明ガーデン」に加え、2026年3月にはテレビ朝日運営の複合型エンターテインメント施設「東京ドリームパーク」が開業するなど、商業・エンタメ機能の集積が加速しています。さらに東京都は2022年11月に「都心部・臨海地域地下鉄」事業計画を正式発表しており、東京駅と有明・東京ビッグサイトを結ぶ約6.1kmの新線(新銀座・新築地・勝どき・晴海・豊洲市場など5駅を新設し計7駅)が2040年頃の完成を目指して計画されています。有明エリアの注目点は、湾岸エンタメ・MICE機能の拡充と地下鉄新線構想を受けた「有明エリアの中長期キャッチアップ」です。有明エリアの中古マンション価格は、豊洲・晴海方面の湾岸再開発と連動しながら、江東区内での相対評価が上がりやすい局面にありますが、地下鉄新線の完成目標は2040年頃と長期にわたるため、短期的な材料先取りには注意が必要です。
計画中

🏗 有明1丁目「minamoni Ariake(ミナモニ有明)」など複合開発の進行

2026年5月には、有明1丁目において大和ハウス工業による賃貸マンション・商業施設(スーパー「ベルク」、インターナショナルスクール等)からなる複合開発「minamoni Ariake(ミナモニ有明)」が開業しました。また2019年竣工の「シティタワーズ東京ベイ」(総戸数1,539戸のトリプルタワー、有明駅徒歩4分)など、ブリリアマーレ有明より新しい大規模タワーの供給もすでに進んでおり、既存タワーとしての築年数・共用施設・価格差・管理状態の比較が今後より重要になります。

注意点

⚠ 都心部・臨海地域地下鉄構想は超長期プロジェクトである点に注意

2022年11月に事業計画が発表された「都心部・臨海地域地下鉄」は、東京駅と有明・東京ビッグサイトを結ぶ新線ですが、完成目標は2040年頃となお十数年を要する超長期プロジェクトです。CoAMer理論では、将来の交通利便性向上への期待だけで売出価格が先行していないか、実際の成約賃料・成約価格・管理水準を確認することが不可欠です。

注意点

⚠ 高値売出価格の見極め

有明エリアは「シティタワーズ東京ベイ」の牽引により、高値売出がここ数年積極的に行われてきました。晴海・勝どき・豊洲といった近隣エリアとの比較の中で盛り上がりを見せていますが、晴海エリアの在庫増加等を受け、当該エリアにおいてもマーケットに停滞感が出ています。長期売出物件の適正価格を賃料データを軸に精査し、購入の際は「高値づかみ」をしないよう、売却の場合は、「売れ残り」のラベリングリスクに細心の注意をはらってマーケットに参加しましょう。

ポイント

🎯 湾岸MICE拠点×庭園型タワーのキャッチアップ

ブリリアマーレ有明は、最上階の「THE33」共用施設や敷地の約6割を占める庭園など、新築時のプレミアム性を今なお備えていますが、既存タワーとしての管理状態、共用部の維持、実需層にとっての住みやすさ、賃料の下支えを丁寧に確認することで、有明エリアの再開発期待を受けたキャッチアップ余地を見極めることができます。特に1LDK・2LDK・3LDKそれぞれで、単身・DINKS・ファミリー実需の需要層が異なるため、間取り別の賃料と売買価格のバランスをモニタリングすることが重要です。

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